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【本】不格好経営

不格好経営―チームDeNAの挑戦

不格好経営―チームDeNAの挑戦

南場智子さんのDeNA創業ストーリー。ビジネス書ではなくエッセイのような語り口で非常に面白かった。

1999年の創業10年で売上1000億円、2013年には2000億円を突破している企業ですが、
プログラムが作られておらずサービス開始も危ぶまれる大事件からスタートしているというのに驚いた、それ以外も事件の連続。(ダイエットのエピソードなどいくつかは自分で起こしている事件もあるけれど…)

成長するには事件が必要で、成長企業はたくさんの事件を経て成長しているし、その根底にはチームに対する愛が必要という風に考えさせられた。

南場さん自身も、色々な局面で自己否定をしながら成長しているというのも非常に興味深かった。自己否定をしているシーンは大きく4つ。

1.父親からの束縛を否定

  絶対権力である父には逆らえないという家庭環境にありながら、
  その環境を否定して、津田塾大学への上京、マッキンゼーへの就職、MBAへの進学など、  成長できる環境を手に入れてる。  

2.コンサルタントらしさの否定

  コンサルタントだからこうしないといけない、という固定観念がどこかで彼女を苦しめてた
  辞職を決めて慰留されて手伝ったプロジェクトで、コンサルタントらしい振る舞いを
  捨てられたことで、コンサルタントとして大活躍できるようになった。

3.コンサルタントの否定

  ソネット 山本社長に対してオークションをやってみたらという提案に、
  「自分でやったらどうだ」と返された時に、コンサルタントである自己を否定して
  経営者への転身を図った。

4.仕事人間の否定

  夫の癌告知を機に仕事優先で物事を考えることを止めて  社長は退任して看病に専念した。

 

強い人は自己を否定してさらに強くなれるんだろうな、私もそうなれるよう肝に銘じたい。